ロシア語一"語"一会104回

ロシア語由来の外来語4

カンパ

カンパはロシア語のカムパニア(кампания)の略語であるが、日本語辞典では「募金」や「資金集め」という意味であるとの説明がなされている。以前は左翼の資金集めの手段としてこの言葉がよく使われたが、今では事件や事故あるいは災害等があると、「カンパをお願いします」と街頭でよく声をかけられるし、飲み会の金集めなどでもこの言葉が使われるようになっている。つまり、「援助(金)」や「支援(金)」といった意味あいで使われることが多い。

では、ロシア語本来の意味であるが、主には「軍事作戦」や具体的目標達成のための「一斉行動」という意味で使われている。この「一斉行動」は英語のcampaignからきた「キャンペーン」という言葉に置き換えられているが、campaignはロシア語のкампанияとまったく同じ意味である。従って、「選挙戦」はロシア語でизбирательная кампания、「核兵器禁止を求める運動」はкампания (движение) за запрещение ядерного оружияといった表現になる。

ロシア語のкампанияはポーランド語を介して取り入れられたフランス語のcampagneが基になっているが、この単語自体もラテン語のcampusからきている。このcampusとは「平らな場所」「戦場」「分野」という意味で、「野営」や「収容所」を意味するキャンプ(camp)の基になっている言葉でもある。このように過去からの古いつながりがある故、ロシア語のкампанияにもそして英語のcampaignにも「戦闘」という意味が含まれている。

よく似た単語にコンパという言葉がある。「懇親会」や「飲み会」といった意味で使われるが、ロシア語ではкомпанияと書き、кампанияとは一字違いである。どちらもアクセントは前から二つ目の音節にあるので、単語全体の発音はほとんど同じになる。このことから、ロシア人でも使い間違え(書き違え)をすることが多いらしく、覚える方法としてКомпания проводит кампанию.(「会社はキャンペーンを実施中」の意味)という語順にすることを勧めている。

蛇足ながら、コンパという外来語が何語からの借用であるかははっきりしない。英語はcompany、ドイツ語はKompanie、フランス語はcompagnieであり、ラテン語のcompages(「結合」「団結」という意味)が基になっているのははっきりしている。

補足:ロシア語のкомпанияは「仲間」という意味以外に「会社」という意味もある。

小話(アネクドート)

ロシアのアネクドートには卑猥な表現を含むことがあります。今回はその一例です。あえて日本語訳はつけません。辞書を見ながら訳してみてください。中級上のレベルです。

Вовочка входит в класс с опозданием в 5 минут.
Учительница:
— Вова, ты где был?
— Картошку жарил, Марья Ивановна.
— Садись.
Еще через 10 мин. В класс заходит Катя.
Учительница:
— Картошкина, а ты где была?

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